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女性ホルモンと女性の健康

2021/04/01

「女性ホルモンは一生のうちにティースプーン1杯分しか分泌されない」と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

10代で初経を迎えてから分泌され始め、20代から30代で分泌量はピークになり、40代からは加齢と共に減少し、増やすことは出来ません。女性ホルモンは一生のうちに分泌される量が決まっているのです。

分泌量がピークになる20代から30代は女性ホルモンの黄金期と言われ、その恩恵を存分に受けることができます。

 

女性ホルモンには「エストロゲン」と「プロゲステロン」の2種類あり、特に女性に多くの恵みをもたらしてくれるのが「エストロゲン」です。
肌が潤い、髪つやが良くなり、女性らしい美しさを得ることができるほか、血管をしなやかに保つ、善玉コレステロールを増やす、動脈硬化の予防、骨が弱くなるのを防ぐ、記憶力などの認知機能の維持など、この時期の女性の美容と健康は「女性ホルモン」により守られています。
この時期の生活習慣や食生活の乱れ、過度なストレスなどは、女性ホルモンの分泌を妨げます。

 

また40代からは今まで女性の美容と健康を支えてきた「女性ホルモン」の分泌が徐々に減少するため、疲労や肩こり、めまい、動機、のぼせなどの様々な身体の不調が起こりやすくなり、気分も憂鬱になりやすくなります。女性は誰もが通る道ではありますが、こういった症状が少しでも抑えられたら嬉しいですよね。

 

この記事では20代から30代の黄金期には、女性ホルモンの恩恵を存分に受けるための、そして40代からのプレ更年期には女性ホルモンの分泌の減少をゆるやかにし、身体の不調を軽減させ、いつまでも女性らしく輝くための、食生活と生活習慣をご紹介します。

 

 

①女性ホルモンとは?

エストロゲンとプロゲステロンの作用

 

女性ホルモンにはエストロゲン、プロゲステロンの2種類あり、どちらも卵巣から分泌されます。
エストロゲンは女性ホルモンで、丸みを帯びた女性らしい体つきになったり、肌が潤ったり、自立神経の安定、骨や血管を強くするという健康面もサポートします。
プロゲステロンは妊娠をサポートするホルモン。体温を上げ、妊娠しやすい状態にし、妊娠を持続させる働きがあります。
一方でむくみや便秘、肌荒れなどの不快な症状を引き起こすこともあります。これら2つのホルモンが共に働いて、月経や妊娠・出産が成立します。
毎月の月経はこの2種類のホルモンが増えたり減ったりすることで起こります。
月経終了から排卵までの1週間はエストロゲンの分泌が急激に増える時期。
心が安定し、頭が冴え、まさにベストコンディション!
大事な仕事やデートの予定を入れたりダイエットや何か新しいことを始めるのもこの時期がおすすめです。

 

これとは逆にエストロゲンの分泌がぐっと減る時期が月経前の1週間ほどです。
この時期はイライラ、眠気や集中力の低下などつらいPMSの症状に見舞われることも少なくありません。
この時期は、頑張りすぎず、なるべくリラックスして過ごすようにしましょう。
女性ホルモンが正常に働いていれば、毎月誰にもベストコンディションの時期と頑張れない時期が訪れます。
これは仕方のないことなのです。
大切なのは自身の月経の周期を知り、身体に起こる自然な変化に上手く乗ること。
頑張れない時期に無理しなくて良いように、ベストコンディションの時にやるべき仕事を片付けておいたり、上手くいかないことがあってもこの時期は仕方がないと思えることが出来ると、気持ちが楽になります。

 

 

 

②女性ホルモン分泌の仕組み

 

女性ホルモンは卵巣から分泌されますが、その卵巣に「女性ホルモンを出しなさい」と指令を出しているのは脳です。
脳が女性ホルモンを刺激するホルモンを出し、そのホルモンが血液に乗って卵巣へ運ばれ卵巣を刺激します。
その結果エストロゲンやプロゲステロンが分泌されるのです。
また、卵巣から分泌された女性ホルモンも血液に乗って脳へ行き、脳が体内の女性ホルモンの濃度をコントロールしています。
このように卵巣と脳は常に連携プレーを取りながら、女性ホルモンを分泌しています。
ストレスなどで脳から指令が上手くいかなくなったり、加齢により卵巣機能が低下すると脳の指令に卵巣が答えらなくなることにより、月経が乱れるというわけです。
若いのに月経が乱れる人というのは、生活習慣の乱れによるストレスで脳が上手く指令を出せなくなっている可能性があります。
BurnesStyleでも行っているMindfulnessを習慣化することで、脳のストレスを低減することが出来ますよ!

 

 

③女性ホルモンと上手に付合う

 

毎月のPMSなど辛い症状もありますが、女性ホルモンは、女性の美しさや健康をサポートしてくれる期限付きのプレゼントです。
20代、30代はもっと美しく、健康に。40代からは女性ホルモンの減少を遅らせ老化を防止し、プレ更年期の症状を軽減し、いつまでも美しくいられるような、食生活や生活習慣を目指しましょう!

 

意識したいのは「身体を冷やさないこと」。冷えは万病のもとと言われ女性の大敵です。
体温が低いと基礎代謝が落ち、食べたものがきちんと消費されず、脂肪となって体内に蓄積されます。
脂肪は身体を冷やすのでさらに体温が低下し血液もドロドロになってしまいます。

女性ホルモンは血液に乗って卵巣と脳を行き来するので、血行が悪いと分泌がスムーズにいかないのは想像できますよね。
また体温が1度下がると、免疫力は37%、基礎代謝力は15%、酵素の働きは50%も低下すると言われています。
今すぐにでも身体を冷やす食生活や生活習慣を見直しましょう。

 

 

 

④食生活

 

身体の冷やす作用のある食習慣を見直し、女性ホルモンと上手に付合うために積極的に取りたい食品をご紹介します。

 

《見直したい食習慣》

 

①身体を冷やす食べ物を控える・・・体温より冷たいもの、色の白いもの、生もの、夏が旬の食べ物、南国で採れる作物などを控え、体温より暖かいもの、色の濃いもの、火を通したもの、冬が旬の食べ物、寒冷地で採れる作物を積極的に取りましょう。

 

②食べ過ぎ、早食い、ダラダラ食いをしない・・・良く噛み、腹8分目にとどめることで、体脂肪増加による低体温を防ぎましょう。

 

③肉や乳製品を摂取しすぎない・・・肉類や乳製品に含まれる飽和脂肪酸は常温だと固まりやすく、血中のコレステロール値を上げ、血液をドロドロにし、低体温を招きます。肉や乳製品を減らし、お野菜多めの食生活を心がけましょう。

 

④白砂糖をできるだけ控える・・・精製された食品の「白色」は冷えの象徴です。またこういった白い食べ物はビタミンやミネラルもほとんど含まれません。使用するときには黒糖や蜂蜜などの未精製のものを選びましょう。

 

⑤菓子パン、スイーツは控える・・・自然界には存在しないトランス脂肪酸を多く含みます。肉類以上に血液をドロドロにし、低体温を招きます。おやつにはできるだけ、果物やナッツ、和菓子などを選びましょう。

 

⑥化学物質、添加物を避ける・・・農薬、ホルモン剤、抗生物質など野菜やお肉に含まれている化学物質、また加工品に含まれている添加物には極端に身体を冷やす作用ありがあります。出来るだけ避けるようにしましょう。

 

積極的に取りたい食品

 

①女性ホルモンサポート食品・・・大豆製品、里芋、山芋、小豆など。女性ホルモンの分泌を促す成分「DHEAを含む食品」や女性ホルモンに似た作用のある「イソフラボンを含む食品

 

②血液さらさらサポート食品・・・魚、ナッツ、オリーブオイル、海藻など。魚介類や植物系不飽和脂肪酸などで、血液、血管の老朽化を防ぐ。

 

③腸をきれいにする発酵食品・・・納豆、みそ、キムチなど。酵素が豊富な発酵食品を食前に食べると、体内消化酵素の無駄遣いが抑えられ、その浮いた分を若さを保つ代謝酵素に回せる。

 

④腎力をサポートする黒い食品・・・黒ごま、黒酢、黒豆など。生命力の源である腎をあたためながら強化する。

 

⑤新陳代謝をアップさせる食品・・・生姜、ニンニク、たまねぎ、きのこなど。細胞を生き生きさせ、ガン予防にも役立つ。

 

《生活習慣》

 

いつまでも若々しく美しくいるために気をつけたい生活習慣。

 

①不規則な生活・・・朝寝坊や夜更かしなど、本来の生活時間帯と異なる時間で生活したり、食事時間がまちまちだと自立神経が乱れます。

 

②ストレスの多い生活・・・精神的ストレスも身体を冷やす原因です。

 

③冷え過ぎのクーラー・・・冷房の効きすぎた部屋に長時間いると自律神経が乱れ、血流が滞り新陳代謝も鈍ります。

 

④運動不足・・・運動を全くしない生活はエネルギー効率が下がり、血液ドロドロに。

 

⑤肌の露出・・・生足や下半身の露出は冷えに直結。パジャマなども冷えに繋がります。

 

⑥シャワーのみの習慣・・・身体が温まらず新陳代謝もどんどん悪くなります。

 

⑦電磁波の多い生活・・・電磁波は身体の冷たいところに集まりやすく冷えを悪化させる傾向にあります。

 

 

 

終わりに

 

こういった食生活や生活習慣を変えるのには努力が必要ですが、一度習慣化してしまえば何て事ないことです。女性ホルモンをケアすることはそのまま美容と健康をケアすることに繋がりますし、精神的にも安定し毎日生き生きと過ごせるようになります。是非出来る事から始めてみてはいかがでしょうか!

 

 

参考図書:「女性ホルモンの教科書」「「女性ホルモン力」を上げて不調を治す本」

 

 

TRIAL LESSON